「世界標準のボイストレーニングって何?」もいよいよクライマックス
これまで、アメリカがどうだとか、英語がなんだとか、そんなことを中心にお話し
してきたので、世界標準のボイストレーニング=アメリカのボイストレーニングと
思われる方もきっといらっしゃると思います。
でも、私のいう世界標準とは、もう少し意味が深いのです。
世界標準のボイストレーニング > アメリカのボイストレーニング
という感じでしょうか!?
そのわけは・・・
私がアメリカでボイストレーニング、ボーカルレッスンを受けていたとき、
先生の一人に、3Aという言葉を口癖のように言う人がいました。
3Aとは、Accept(受け入れる) Apply(用いる)、Adapt(応用する)、
の三つの単語の頭文字をとったものです。
いつも、繰り返し言われるものだから「あーまた3Aね、そんなことわかってますよ」
と心の中でつぶやいていました。
そんな私に、おかまいなしに先生は続けます。
「特に、今はAccept(受け入れる)の時期だから、言われるとおりにやりなさい!」
そんなこんなのやり取りが続くある日、ふと手に取った、
日系コミュニティーが発行している雑誌の記事に目がとまりました。
その記事の見出しに大きく「守・破・離」(しゅ・は・り)という文字が書いてありました。
それまで、耳にしたことはあったものの、その意味は知りませんでした。
「守・破・離」とは、千利休の"利休百首"の中の一つ
「規矩作法 守り尽くして 破るとも 離るるとても もとを忘るるな」
現代風に訳すと 「決まりや、お手本を忠実に守った後、それらを破り離れることになっても、
基本を忘れてはいけない。」といったところでしょうか。
このうたから「守・破・離」という言葉がうまれ、
芸能や武道の世界で使われるようになったそうです。
そして、道を極める、成長の過程を「守」「破」「離」の三つの段階に分け、
第一段階、「守」は、ひたすら教えを守り実行する。最初は何をしたらいいか
そのよりどころがないため、とりあえず型を守る。
第二段階、「破」は、既存の教えや、決まりごとから抜け出して、教えの中から
自分に合わないものをそぎ落とし、工夫をこらす。
第三段階、「離」は、基本の教えや、決まりをベースに、自分のオリジナルのスタイルを築く。
この瞬間、お世辞にも、いいとはいえない私の頭が高速で回転し、
シナプスとシナプスがつながり「3A」と「守・破・離」が結びつきました。
そうだったのか!先生の言ってたことは、こういうことだったのか!
自分では、そういうつもりはなかったのですが、日本で教わったボイストレーニングの
やり方にまだ固執して、頭でっかちになっていた私を、先生はお見通しだったのです。
だから「今はAccept(受け入れる)の時期だから、言われるとおりにやりなさい!」
と私にいい続けてくれたんだと思います。
今思うと、私はほんとうに扱いにくい生徒だったと思います。(先生、ゴメンナサイ!)
これには後日談があります。
次のレッスンで、このことを話すと、先生はニコッと笑い言いました。
「私が言いたかったことは、まさにそのことです。
実は日本のその言葉に影響を受けたんです。」と・・
いやー、ゾクッとしましたよ。シンクロニシティーとはこういうことなのかなと
そして、アメリカ人の先生が知っていて、日本人の私が知らなかったなんて・・・
恥ずかしかったー、穴があったら入りたかった。
自分はなんのためにアメリカにきたんだろう・・
根本である自分のアイデンティティーがなく、うわべのテックニックを
追い求めていた自分を恥じました。
この頃からです。バランス感覚を意識しだしたのは。
アメリカ人のボーカリストはヨガや瞑想をやっている人が多いんです。
彼らも気づいているのかもしれません。科学やテクニックがいきついたら、
心や精神的なものが必要だと。
現代の日本人は、変なところまでアメリカナイズされ、
本来持っていた素晴らしい精神性まで失いつつあります。
とても、もったいないことだと思います。
アメリカ人がその重要性に気づきはじめ、日本人が失いつつある、皮肉なもんです。
(あくまでもそういう傾向があるということで、アメリカ人だから、日本人だから、
ということではなく、この地球上の人間が二極化していくように思えてなりません。)
今回が「世界標準のボイストレーニングって何?」の最終回のつもりでしたが、
書き始めたら、とまらなくなりました。
ということで次回こそ?最終回のつもりです。
私が、影響を受けたもう一つの日本の言葉、そしてバランスの話をせずに
「世界標準のボイストレーニングって何?」を締めくくることはできません。
というわけで、また次回お会いしましょう。
少人数で運営しております。
お問い合わせは送信フォームをお使い下さい。
歌の悩みが解決! どうせやるなら本場のボイトレ
アメリカのボーカルレッスン、ボイストレーニングの方法、教えます。
ポップス,R&B,Rock(ロック),Jazz(ジャズ)のボイストレーニング教室
対応エリア | 東京、横浜、大阪、名古屋、京都、福岡、札幌などに会員 |
---|
無料メルマガでは、超有名アメリカ人ボイストレーナーのQ&A・ボイトレの方法、歌がうまくなる秘訣など、役立つ情報が盛りだくさん!ご登録いただいた方だけに、マル秘レポート「誰も教えてくれなかった呼吸の7つのルール」をメールでプレゼント
ジョン・ノヴェロ(ナイアシン)
"I highly recommend Tomoaki Yasuda as an excellent vocal instructor.
He really knows his craft!"
John Novello
「やすだともあき氏は最高のボーカル・インストラクターとしてお薦めできる方です。
彼は歌唱という特殊な技術を完璧に理解している。」
ジョン・ノヴェロ(ナイアシン)
マーク・バクスター
"Tomoaki is a gifted and dedicated teacher of singing.
His knowledge of technique is outstanding.
Anyone looking to improve their vocal skills would be well served by this inspiring teacher."
Mark Baxter
「ともあき氏は才能に満ち溢れているだけでなく、情熱を持ったボイストレーナーだ。
彼は飛び抜けた知識と技術を持ち合わせている。
自分のボーカル技術を上達したいと思っている人は必ず彼から多くを学べるはずだ。」
マーク・バクスター
トレーシー・ミェン・ルイス
▼最新動画
http://youtu.be/7bpwCA171vA
"Tomoaki Yasuda's passion for teaching is rare.
He
is dedicated to bringing the best in vocal technique to his students,
insuring the student has a complete understanding of their instrument
and how to use it.
He is a wonderful instructor and an great asset to the vocal community as a whole."
- Tracee Meyn
「やすだともあき氏がボーカル・トレーニングに注ぐ情熱は他に類を見ないほどだ。
彼はその情熱的な姿勢で会員に最高のテクニックを伝授する。
また、その技術を完全に理解するよう丁寧な指導を心がけている。
氏は優れたインストラクターだけでなく、ボーカル界にとって大きな財産である。」
トレーシー・ミェン・ルイス
■ 数多くあるボイストレーニングの学校の中から、BBを選んだのは、先生の声に対する考え方に深く共感したからです。
是非入会したい!と思った時は、生徒の募集をお休みしていたため、他のスクールに通っていました。
世界標準の
ボイストレーニング・ボーカル教室 Bird Beak
東京、横浜、大阪、名古屋、京都、福岡、札幌などに会員がいらっしゃいます。
ボイストレーニング・ボーカル教室Bird Beak 代表2度に渡る長期アメリカ滞在(3年)でアメリカ人プロシンガー、ボイストレーナーのレッスンを受け、トレーニングの教授法も学ぶ。
多くのプロミュージシャンとのセッション、ライブ活動を経て帰国。アメリカ人ミュージシャン、音楽関係者との親交も深い。
渡米ライブ、アメリカ人ボーカリストへの指導経験もある。 NATS(全米歌唱指導者協会)会員
アメリカに20年は後れている日本のボイストレーニングに、新しい価値を伝えることを使命とする。
ボイストレーニング、ボーカルスクールの裏事情を知り尽くした「やすだ」が、いま本物の情報を提供する!